AIを導入しても楽にならない理由|仕事が増える原因と任せ方を実例で解説

AIを使っても仕事が楽にならない理由

AIを使い始めたら、仕事がもっと楽になる。

私も、最初はそう思っていました。

ところが実際に仕事で使ってみると、思っていたのと違いました。文章はあっという間に出てくるのに、そのあと全部読み直して、事実を確認して、自分の言葉に直している。

「あれ? これ、本当に楽になっているのかな」と思ったことがあります。

でも、使い続けているうちに、ひとつ分かってきました。

AIで楽になるかどうかは、AIの性能より「何を任せたか」でかなり変わります。

先に結論

AIを導入したのに楽にならないなら、AIが悪いとは限りません。

人が判断しなければならない仕事ばかりをAIに渡していると、あとから「確認」という仕事が戻ってきます。

反対に、確認・記録・集計・見張りなど、判断基準がはっきりした仕事は任せやすい。

私はここを分けるようになってから、AIとの付き合い方が変わりました。

森谷
森谷
群馬県を拠点に「集客導線とAI活用」のコンサルをしている森谷です。
Webマーケティングに26年携わり(フリー歴15年)これまで700名以上のクライアント様を支援してきました。

AIを導入したのに「真逆だった」と感じる理由

AIを使えば、仕事は速くなる。これは間違いではありません。

文章の下書きなら数分でできます。タイトル案も見出し案も、こちらが一人で考えるよりずっと速く出てきます。言い換えや要約も得意です。

ところが、そこで仕事が終わるわけではありません。

出てきた文章は本当に正しいのか。自分が言いたいことになっているのか。知らないうちに事実ではないことが入っていないか。結局、人間が確認することになります。

先日、エイベックスの松浦会長が、AIで仕事が楽になると思っていたものの「真逆だった」という趣旨の発信をしたことが記事になっていました。

それを見て、「ああ、分かるな」と思いました。

私も記事制作で、似た経験をしていたからです。

AIに記事を書いてもらったら、直すほうが長かった

以前、AIに記事を書いてもらったことがあります。原稿そのものは、本当に数分でできました。

「これは速い」と最初は思ったのですが、読み始めると、自分なら言わない言い回しが入っています。書いていない実績まで入っていました。誰に向けて書いているのかも、途中からぼんやりしていました。

結局、最初から最後まで読み直して、かなりの部分を書き換えました。

書く時間は減ったのに、確認して直す時間が増えたのです。

そのとき、「AIを使えば速くなる」と「自分の仕事が楽になる」は、同じではないのだと気づきました。

AIを使って増えた仕事

・内容が合っているか確認する
・数字や事実を裏取りする
・自分なら使わない表現を直す
・読者に合った文章へ戻す
・AIへの指示を考え直す

AIが作る時間を短くしても、人間側の確認時間が増えれば「楽になった」とは感じにくくなります。

AIを使っても仕事が楽にならない理由

AIで増える仕事の正体は「確認」だった

いろいろ試しているうちに、私はAIに渡した仕事を別の見方で考えるようになりました。

「この仕事をAIに渡したあと、私のところへ何が戻ってくるだろう?」

文章を書いてもらえば、確認が戻ってきます。企画を考えてもらえば、「本当にこれでいくのか」という判断が戻ってきます。料金を考えてもらっても、最後に決めるのは自分です。

つまり、答えが人によって変わる仕事ほど、人間の判断をなくすことはできません。

一方で、「新しい問い合わせが来たか」「今週の数字はいくつか」「ページに変化があったか」のように、確認する基準がはっきりしている仕事もあります。

こういう仕事は、AIや自動化に渡したあと、人間に戻ってくる仕事を小さくしやすい。

私はこの違いが分かってから、「AIに何ができるか」より、「AIに渡したあと、自分に何が戻ってくるか」を見るようになりました。

AIに任せやすい仕事、確認が必要な仕事

私自身の使い方をもとに分けると、だいたい次のようになります。

見るポイントAIに任せやすい仕事人の確認が必要な仕事
判断基準正誤や条件がはっきりしている人によって答えが変わる
仕事の例確認・記録・集計・監視企画・文章・価格・提案
発生のしかた毎日・毎週など繰り返すその都度考える
AIに渡したあと確認負担を小さくしやすい人の判断が戻ってきやすい

ここで誤解してほしくないのは、文章作成や企画をAIに任せてはいけない、ということではありません。

私も使っています。下書きや壁打ちには、とても便利です。

ただ、「AIに渡せば、あとは見なくていい仕事」と期待しないことです。人の判断が必要な仕事なら、確認が戻ってくる前提で使ったほうが、がっかりしません。

AIの使いどころを相談する

一度は「これなら自分でやったほうが早い」と思った

AIを仕事に入れ始めたころ、「こんなに確認するなら、自分でやったほうが早いんじゃない?」と思ったことがあります。

たぶん、AIを使い始めた方の中には、同じところで止まっている方がいると思います。

私も、一度は使い方を見直そうと思いました。

それでも続けたのは、別の仕事では、本当に楽になったからです。

私が本当に楽になったのは「問い合わせを見に行く仕事」

たとえば、問い合わせメールの確認です。

作業そのものは数分しかかかりません。だから、時間だけ見れば「自動化するほどの仕事ではない」と思うかもしれません。

でも、以前は頭のどこかにずっと残っていました。

「問い合わせ、来ていないかな」
「今日は確認したかな」
「見落としていないかな」

忙しい日は、こういう小さなことが意外と気になります。

そこで、決まった時刻に確認して、新着があれば知らせる仕組みに任せました。

すると、作業時間以上に大きなものが消えました。

「確認しなきゃ」と覚えておく必要がなくなったのです。

AIの効果は「何分減ったか」だけではなく、「何を気にしなくてよくなったか」で見る。

AI導入の効果を「時短」だけで測らない

これは、私の中ではかなり大きな発見でした。

問い合わせ確認を任せても、1日に30分も1時間も浮くわけではありません。もともと数分でできる仕事だからです。

でも、「忘れたら困る」という小さな気がかりは毎日ありました。それがなくなった。

時間で測ったら、たいした効果ではないかもしれません。でも、頭の中に抱えている「気がかりの数」で測ると、ちゃんと効果が見えます。

私が変えたAI導入の物差し

以前:「何分、仕事が減ったか?」

いま:「何個、気にしなくてよくなったか?」

この見方に変えたら、小さな自動化にも意味があることが分かりました。

AIを使っても仕事が楽にならない理由

AIを導入したのに楽にならないときの見直し方

もし今、「AIを使っているのに全然楽にならない」と感じているなら、一度、AIの使い方ではなく渡している仕事を見直してみてください。

難しい分析は要りません。紙でもメモでもいいので、2列作ります。

step
1
左側に「AIに渡した仕事」を書く

記事の下書き、メール確認、数字の集計、SNSのアイデア出しなど、いまAIに頼んでいることを書き出します。

step
2
右側に「そのあと自分がやったこと」を書く

読み直した、事実確認をした、書き直した、判断した、もう一度指示した。AIに渡したあとに発生した作業を、そのまま書きます。

step
3
右側が短い仕事を探す

右側が長い仕事は、AIを「補助役」として使う仕事かもしれません。反対に、右側がほとんど空になる仕事は、任せる候補です。

最初に自動化するなら、「すごい仕事」ではなく「戻ってこない仕事」から。

私は、そのほうがAIを導入した効果を感じやすいと思っています。

群馬の小さな会社ほど「小さな気がかり」をAIに渡してみる

群馬で個人事業主や中小企業の方とお話ししていると、一人でいくつもの役割を持っている方が珍しくありません。

経営をしながら営業をして、SNSも更新して、問い合わせも見て、ホームページも直す。ひとつひとつは数分でも、「忘れちゃいけない」が積み重なっていきます。

だから私は、小さな会社のAI活用では、いきなり大きな業務を自動化する必要はないと思っています。

毎日気になって見に行っているものを、ひとつ手放す。

問い合わせでも、口コミでも、数字でもいい。そこから始めたほうが、「AIってこういうところで役立つんだ」という実感を持ちやすくなります。

まとめ|AIで楽にならないなら、AIではなく「渡した仕事」を見る

この記事のポイント

  • AIで文章作成が速くなっても、確認作業が増えることがある
  • 人によって答えが変わる仕事は、人の判断が戻ってきやすい
  • 確認・記録・集計・監視など、基準が明確な仕事は任せやすい
  • AIの効果は「減った時間」だけで測らない
  • 「気にしなくてよくなったこと」が増えたかを見る
  • 最初は、AIに渡したあと自分へ戻ってくる作業が少ない仕事を選ぶ

AIを使って「思ったより楽にならなかった」と感じても、それだけで失敗とは限りません。

私も、記事を書かせて直すほうが大変になったところから始まりました。

そこでAIをやめるのではなく、渡す仕事を変えてみた。

すると、文章を書く時間とは別のところで、少しずつ仕事が軽くなっていきました。

AIに何をさせるかより、自分は何を気にしなくてよくなりたいのか。

そこから考えると、任せる仕事が見つけやすくなります。

群馬・埼玉北部でAIを仕事に取り入れたい方へ

Mikkeでは、群馬県・埼玉北部を中心に、AIを入れることそのものではなく、「いまの仕事のどこを任せると、本当に負担が減るのか」というところから一緒に整理しています。

「AIを使い始めたけれど、むしろ仕事が増えた気がする」「何を任せればいいのか分からない」という段階でも大丈夫です。

まずは、毎日頭の片隅に残っている小さな仕事を一緒に探すところから始められます。

AI活用の相談をする

AIを導入しても楽にならないときのよくある質問

Q. AIで文章を書くのはやめたほうがいいですか?

いいえ。私も文章の下書きや構成づくりに使っています。

ただし、そのまま完成品として使うのではなく、人が確認して仕上げる仕事だと考えておくと使いやすくなります。

Q. AIを使っても仕事が減らないのはなぜですか?

AIが作ったものを確認・修正・判断する仕事が増えている可能性があります。

「AIに渡したあと、自分にどんな仕事が戻ってきたか」を書き出してみると原因を見つけやすくなります。

Q. 最初にAIへ任せるなら、どんな仕事がおすすめですか?

確認、記録、集計、監視など、判断する基準がはっきりしていて、繰り返し発生する仕事から探してみてください。

特に「毎日気になって確認しに行っているもの」は候補になります。

Q. AI導入の効果はどう測ればいいですか?

作業時間だけでなく、「気にしなくてよくなった仕事が何個あるか」も見てみてください。

数分の作業でも、「忘れないように覚えておく負担」がなくなれば、AIを導入した意味はあります。

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森谷清乃|集客導線設計×AI活用コンサルタント

群馬を拠点にWeb集客とAI活用を支援する森谷清乃です。 Webマーケティング実務26年。WordPress構築サポート700件以上、CMS全国展開時の加盟企業向け導入支援、SEO講座の講師などを経験。 生成AIパスポートも取得し「集客の仕組み」と「AIの使いどころ」を掛け合わせながら、あなたのお仕事に合った実践的なサポートを提供します。