先日、電子書籍の出版に関するセミナーに参加したとき、こんなことを聞かれました。
「自分の名前で検索したこと、ありますか?」
いわゆる「エゴサーチ」です。
私はこの質問をされて、あらためて自分の名前を検索することの意味を考えました。
有名人でもないのに、自分の名前を検索するなんて……と思う方もいるかもしれません。
でも、個人事業主や小さな会社の経営者にとっては、これが意外と大事です。
先に結論
名刺交換をした人や、あなたのサービスを知った人は、申し込む前にあなたの名前を検索するかもしれません。
そのとき検索結果に何が出るのか。
そこから、すでに信頼づくりは始まっています。
自分の名前の検索結果は「玄関」だった
たとえば、交流会や仕事の場で名刺交換をしたとします。
その場では普通に話して別れたとしても、あとから「あの人、どんな仕事をしているんだろう」と思えば、スマートフォンで名前を検索できます。
そこでホームページが出てくるのか。インスタグラムなどのSNSが出てくるのか。過去に書いた記事が出てくるのか。それとも、本人についてほとんど何も出てこないのか。
セミナーで話を聞きながら、私は「名前の検索結果って、玄関みたいなものなんだな」と思いました。
お客様は、いきなり商品を買いに来るとは限りません。
まず玄関まで来て、「どんな人なんだろう」と中をのぞいている。
そのときに見える情報が、まだ会っていない人にとっての第一印象になります。
ホームページをきれいに作ることだけが集客ではありません。
「自分の名前を検索した人が、次にどこへ行けるのか」まで考えることも、集客導線のひとつです。
検索されたとき、すごい実績を並べなくてもいい
ここで、私がセミナーを聞いていて特に印象に残ったことがありました。
検索した人に見せるものは、必ずしも「すごい実績」ばかりでなくてもいい、ということです。
個人事業主として仕事を始めたばかりなら、大きな実績がまだないこともあります。
だからといって、発信できることがないわけではありません。
なぜ、この仕事を始めたのか。
どんなことで悩んできたのか。
何を大切にして、お客様と向き合っているのか。
こうした「ここまでの道のり」も、その人を知るための大切な情報になります。
実績が少なくても書けること
・なぜ今の仕事を始めたのか
・最初につまずいたこと
・お客様との仕事で気づいたこと
・うまくいかなかった経験
・仕事をするときに大切にしていること
・これから、どんな人の役に立ちたいのか
考えてみると、私自身も、立派な実績だけを並べられるより、その人が「なぜこの仕事をしているのか」を知ったほうが話しやすいと感じます。
うまくいった話だけではなく、遠回りしたことや、迷いながら決めたこと。
そういう話から、その人らしさが見えてきます。
これから起業する人や、まだ実績を数字で語れない人にも、ここは大事だと思いました。
実績が少なくても、玄関は作れます。

AIは「自分の話を整理する相手」として使える
ただ、自分のことを書くのは意外と難しいものです。
人のことなら客観的に見られるのに、自分のことになると「何を書けばいいんだろう」と止まってしまいます。
そこで使えるのがAIです。
といっても、AIに自分のプロフィールを全部考えてもらう、という意味ではありません。
自分の中にある経験を、外に出して整理する相手として使います。
たとえば、これまでやってきた仕事や、仕事を始めた理由、失敗したこと、転機になった出来事などを、思いつくままAIに渡します。
そして「初めて私を知る人にも分かるように整理してください」と頼めば、バラバラだった出来事をまとめるたたき台を作れます。
こんなふうにAIへ頼めます
「これから私の仕事の経歴や、うまくいかなかった経験、仕事を始めた理由を書きます。
初めて私を知る人にも人柄や考え方が伝わるように整理してください。
実際に書いていない実績や経験は追加しないでください。」
最後の一文は、私は大事だと思っています。
AIが文章をきれいにしてくれても、そこに自分が経験していないことが混ざったら、自分の玄関ではなくなってしまうからです。
AIに人生を作ってもらうのではなく、自分の人生を整理してもらう。
この使い方なら、自分らしさを残したまま発信を作りやすくなります。
名前で検索したとき「点」ではなく「線」になっているか
もうひとつ、集客導線の仕事をしている立場から確認したいことがあります。
検索結果に何か出てくれば、それで終わりではありません。
出てきた情報が、ちゃんとつながっているか。
ここも見てみてください。
自分の名前を検索したら確認したいこと
- 自分のホームページが見つかるか
- プロフィールの内容が古くなっていないか
- SNSとホームページで肩書きがバラバラになっていないか
- どんな仕事をしている人なのか分かるか
- 問い合わせたい人が次のページへ進めるか
インスタグラムだけ。ホームページだけ。プロフィールだけ。
それぞれがバラバラに存在しているより、検索した人が「この人はこういう人なんだ」と理解できるようにつながっているほうが、安心できます。
検索結果も、集客導線の一部です。
玄関が整うと、売り込みから始めなくてよくなる
セミナーでもうひとつ印象に残ったのが、玄関が整っていると、その後の会話も変わるという話でした。
相手が名前を検索して、ホームページや記事を読み、「この人はこういう仕事をしているんだ」「こういう考え方の人なんだ」と知ったうえで相談に来てくれる。
そうなれば、最初から自分の実績を全部説明する必要はありません。
「私はこんなにすごいんです」と売り込む時間を、「何に困っていますか?」と聞く時間に変えられます。
これは、小さな会社や個人事業主にとって、とても大きいと思います。
営業が得意ではなくても、先に自分の考えや経験を読んでもらうことはできます。
発信は、売るためだけにするものではありません。
会う前に「どんな人なのか」を知ってもらうためのものでもあります。

まず、自分の名前を検索してみてください
この記事を読んだら、難しいことを始める前に、一度自分の名前を検索してみてください。
できれば、仕事で使っている名前や屋号も検索してみます。
そして、お客様になったつもりで検索結果を見ます。
3つだけ見てください
1.私は何をしている人に見えるか
2.安心して相談できそうに見えるか
3.相談したいと思ったとき、次にどこへ行けばいいか分かるか
足りないものが見つかったら、そこからひとつずつ整えれば十分です。
まとめ|自分の名前の検索結果も、信頼づくりの一部
この記事のポイント
- 個人事業主にとって、名前の検索結果は「玄関」になる
- 大きな実績がなくても、自分の経験や考えは発信できる
- AIは自分の経験を整理して文章にする補助として使える
- 検索結果からホームページやSNSへの流れも確認する
- 会う前に自分を知ってもらえると、売り込みではなく相談から会話を始めやすい
私も、セミナーで「自分の名前を検索したことがありますか」と聞かれなければ、ここまで真面目に考えなかったかもしれません。
自分では知っている自分と、検索した人に見えている自分は、同じとは限りません。
そこに映っている景色が、いまのあなたの玄関です。
まずは一度、自分の名前を検索するところから始めてみてください。
Mikkeでは、検索結果からホームページ・SNSまでを1つの導線として整える相談を承っています。