「チラシやホームページに使えるなら、補助金を使ってみたい」
そう思って調べ始めたものの、公募要領(申請のルールが書かれた冊子)を開いたところで手が止まっていませんか?
持続化補助金の公募要領は、40ページ以上あります。
特例、加点、対象外の経費……読んでも読んでも終わらないんですよね。
でも、今の時点で全部を読む必要はありません。
今やることは「GビズIDを申し込むこと」と「決まるまでチラシやホームページを発注しないこと」の2つだけです。
細かいところは、そのあとで自分に関係する部分だけ読めば大丈夫です。
この記事でお伝えしたいこと
持続化補助金(第20回)は、2026年11月5日から申請の受付が始まります。
使ってみたいと思ったら、今いちばん先にやるのは「GビズIDプライム」の申し込みです。
そしてもうひとつ、採択されて交付決定が出るまでは、チラシやホームページを発注しないこと。
公募要領の細かいところは、この2つが済んでからで間に合います。
持続化補助金ってどんな制度?
まず、ざっくりとどんな制度なのかをお話ししますね。
持続化補助金(正式には「小規模事業者持続化補助金」)は、小さな事業者が「お客様を増やすため」に使ったお金の一部を、国があとから出してくれる制度です。
対象になるのは、従業員の少ない事業者です。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員が5人以下
- 宿泊業・娯楽業:20人以下
- 製造業その他:20人以下
個人事業主やフリーランスの方も、従業員数の条件に当てはまれば対象です。
(ただし、医師・歯科医師・助産師など、対象外になる仕事もあります)
使い道は、チラシ・広告・看板・ホームページ・展示会への出展・新しい商品づくりなどです。
補助されるのは、かかった費用の3分の2で、上限は50万円です。
たとえば75万円かけたら、最大50万円が戻ってくる計算です。
ただしチラシやホームページには、それぞれ別に上限があります(あとでお話しします)。
第20回の日程(2026年10月15日時点)
- 申請受付の開始:2026年11月5日(木)
- 事業支援計画書(様式4)の発行依頼の締切:2026年12月4日(金)
- 申請受付の締切:2026年12月15日(火)17:00
※公募要領には「予定は変更する場合があります」と書かれています。
申請する前に、事務局のサイトで最新の日程を確かめてください。
なぜ全部を読まなくていいの?
「補助金って、全部理解してからじゃないと申請できないんじゃないの?」
そう思いますよね。
でも公募要領に書かれていることの多くは、人によって関係があったりなかったりする話なんです。
ネットで調べると「創業型」「災害支援枠」といったいろいろな名前が出てきます。
でも多くの方に関係するのは「一般型・通常枠」です。
そこに、条件に当てはまる人だけが使える「上乗せ(特例)」が付く形になっています。
ひとつだけ確かめておきたいのが「創業型」です。
開業して1年以内で、市区町村などの創業支援(特定創業支援等事業)を受けた方が対象の別の枠で、同じ2026年12月15日締切で募集しています。
通常枠と創業型の両方には申し込めないので、自分がどちらに当てはまるかは商工会・商工会議所で確かめてみてください。
「災害支援枠」は被災した地域の方向けなので、多くの方は読み飛ばして大丈夫です。
- インボイス特例:50万円の上乗せ(インボイスを出せる事業者として登録した人で、条件に当てはまる場合)
- 賃金引上げ特例:150万円の上乗せ(従業員の給与を上げる事業者向け)
- 両方に当てはまる場合:200万円の上乗せ
なので特例のページは「自分に当てはまりそうか」だけ見れば十分です。
当てはまらなければ読み飛ばして大丈夫です。
全部を理解してから動こうとすると、読んでいるうちに締切が近づいてしまいます。
それよりも、「今やらないと間に合わなくなること」だけを先に押さえるほうが、結果的に前に進みやすいんです。
その「今やらないと間に合わなくなること」が、次の2つです。
1つ目はなぜGビズIDを今申し込むの?
GビズIDは、国の補助金や役所の手続きをネットで申請するための「共通のログインID」です。
持続化補助金は、ネットからの申請しか受け付けていません。
公募要領にも「郵送での申請は一切受け付けません」と書かれています。
なのでGビズIDがないと申請そのものができないんです。
公募要領には「GビズIDプライムもしくはGビズIDメンバー」が必要と書かれています。
ひとりで事業をしている方は、「プライム」を取ることになります。
ここが意外と落とし穴なのですが、GビズIDは申し込んですぐ使えるものではありません。
公募要領には、アカウントの取得に「数週間程度」かかると書かれています。
GビズIDの公式サイトを見ると、申請の方法は2つあります。
マイナンバーカードを使ったオンライン申請と、書類を郵送する申請です。
どちらを使えるかは、事業の形やマイナンバーカードを持っているかどうかで変わります。
書類で申請する場合は、審査に最大1か月かかると書かれていました。
そして、もうひとつ締切があります。
申請には、地域の商工会・商工会議所に書いてもらう「事業支援計画書(様式4)」という書類が必要です。
この書類をお願いできるのは、12月4日(金)までです。
公募要領には、締切を過ぎたら「いかなる理由があっても」発行の依頼はできない、とはっきり書かれています。
11月5日の受付開始を待ってからGビズIDを申し込むと、ここに間に合わないおそれがあります。
だから「使うかどうかまだ迷っている」という段階でも、GビズIDだけは先に申し込んでおくのがおすすめです。
GビズIDは、持続化補助金のほかにも、国のいろいろな手続きで使われているIDです。
なので今回使わなかったとしても、取っておいて困ることはあまりないと思います。

2つ目はなぜ発注を待たないといけないの?
もうひとつは、やることではなく「やらないこと」です。
補助金を使うつもりなら、交付決定が出るまでは、チラシやホームページを発注しないでください。
公募要領では、交付決定の前に発注・契約・支払いをしたものは、補助の対象外になると決められています。
ここで出てくる「採択」と「交付決定」は、別のものです。
- 採択(さいたく):「審査に通りました」というお知らせ
- 交付決定:「この金額を出すことが正式に決まりました」というお知らせ
採択の通知が届いただけでは、まだ始めてはいけないんです。
スケジュールの目安は、こうなっています。
- 採択の発表:2027年3月頃の予定
- 交付決定:採択の発表から、おおむね1〜2か月かかる場合がある
つまり今回の補助金で作るチラシやホームページは、早くても来年の春以降に発注することになります。
「せっかくなら早く作りたい」と思いますよね。
でも補助金を使うと決めたなら、ここはぐっと待つところです。
逆に急ぎで必要なものがあるなら、補助金を使わずに自分で進めるのもひとつの選択です。
どちらがいいかは、事業の状況によって変わります。
チラシやホームページを作りたい方へ
チラシ・広告・看板などの費用(広報費)と、ホームページの費用(ウェブサイト関連費)には、それぞれ決まりがあります。
どちらもそれだけでは申請できません。
ほかの経費と一緒に申請する必要があります。
また、補助金として申請できる額は、それぞれ30万円(税込)が上限です。
そのほかのことはいつ見ればいいの?
GビズIDを申し込んで、発注を待つ。
この2つが済んだら、次は「何にお金を使って、お客様をどう増やしたいか」を考える段階です。
持続化補助金は、ただ費用を出してもらう制度ではありません。
公募要領には、事業者が自分で経営を見つめ直して計画を立てたうえで取り組むことを支援する、と書かれています。
なので申請では、自分の事業の計画(経営計画)と、補助金で何をするかの計画(補助事業計画)を自分で書くことになります。
とはいえ、ここもひとりで全部抱えなくて大丈夫です。
様式4は、申請する本人が商工会・商工会議所の支援を受けて、発行してもらう書類です。
計画で分からないところは、そこで相談すればいいんです。
私はいま、高崎商工会議所の創業塾に通っています。
商工会議所は、こういう補助金の窓口にもなっている場所なんですよね。
「どこに相談すればいいか分からない」という方は、まず地元の商工会・商工会議所に行ってみるのがいちばんの近道だと思います。
まずは、こんな順番で進めてみてください。
step
1自分の事業所がある地域が「商工会」と「商工会議所」のどちらの地区かを調べる(地域によって窓口が変わります)
step
2GビズIDの公式サイトから「GビズIDプライム」を申し込む
step
3補助金で何に取り組みたいか(チラシ・ホームページ・看板など)をメモに書き出して、商工会・商工会議所に相談する

気をつけたいこと
持続化補助金には審査があり、申請すれば必ずもらえるわけではありません。
また、補助金は後払いです。
いったん自分で費用を払い、あとから補助金が入る仕組みなので、その間のお金の準備も必要になります。
この記事は、2026年10月15日時点の公募要領(第8版)をもとに書いています。
申請する前に、事務局のサイトで最新の情報を確かめてください。
まとめ|補助金は「今やること」だけ先に押さえる
この記事のポイント
- 持続化補助金(第20回)は、2026年11月5日から申請の受付が始まる
- 多くの方に関係するのは「一般型・通常枠」(開業1年以内の方は「創業型」とどちらに当てはまるかを確かめる)
- 特例は、自分に当てはまるかどうかだけ見ればいい
- 今やるのは、GビズIDプライムの申し込み(取得に数週間程度かかる)
- 様式4の発行依頼は12月4日まで(締切後は受け付けてもらえない)
- 交付決定が出るまで、チラシやホームページは発注しない
群馬県を拠点に、個人事業主・フリーランス・家族経営の方たちの集客の仕組みづくりをお手伝いしています。
「補助金でチラシやホームページを作りたいけど、何に使えばお客様が増えるのか分からない」という方もいらっしゃると思います。
補助金の申請そのものは、商工会・商工会議所にご相談ください。
私がお手伝いできるのは、「お客様にどう見つけてもらい、どう選んでもらうか」の道筋を一緒に整理するところです。
よくある質問
Q. 個人事業主やフリーランスでも使えますか?
多くの場合、使えます。
従業員の数が条件(商業・サービス業なら5人以下など)に当てはまっていれば、個人事業主も対象です。
ただし、医師・歯科医師・助産師など、対象外になる仕事もあります。
細かい条件は公募要領で確かめるか、地域の商工会・商工会議所に聞いてみてください。
Q. ホームページやチラシだけを作りたい場合でも申請できますか?
ホームページの費用(ウェブサイト関連費)だけ、チラシや広告の費用(広報費)だけでは申請できません。
ほかの経費と一緒に申請する必要があります。
どちらも、補助金として申請できる額は30万円(税込)が上限です。
Q. GビズIDはいつまでに取ればいいですか?
公募要領には、取得に「数週間程度」かかると書かれています。
様式4の発行依頼の締切(2026年12月4日)から逆算すると、使うかもしれないと思った時点で、早めに申し込んでおくのがおすすめです。
参考:
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